【試合結果】UFC Fight Night 267: Strickland vs Hernandez ヒューストン
- 大会:UFC Fight Night 267: Strickland vs Hernandez
- 日時:2026年2月21日(土)現地時間20:00 EST
- 開催地:トヨタ・センター(テキサス州ヒューストン、アメリカ合衆国)
今大会はUFC Fight Night(ファイトナイト)形式での開催。PPVとの違いや、メイン/プレリムの位置づけを知っておくと、より観戦が楽しくなります。
試合前の対戦カードまとめ記事
UFC公式の試合結果はこちらで確認できます。
UFC Fight Night 267 ヒューストン 全試合結果まとめ
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目次
- 【メインイベント】ストリックランド vs ヘルナンデス
- 【コ・メインイベント】ニール vs メディチ
- 【メインカード】コスタ vs ダン・イゲ
- 【メインカード】スピヴァク vs デリア
- 【メインカード】ジャコビー vs ハレル
- 【メインカード】ペレイラ vs リース
- 【プレリム】カルロス vs チディ
- 【プレリム】エドワース vs コノル
- 【プレリム】レビット vs ヤーディエ
- 総まとめ
1. 【Maine Event】ショーン・ストリックランド vs アンソニー・ヘルナンデス
- 対戦:ショーン・ストリックランド vs アンソニー・ヘルナンデス
- 階級:ミドル級 / middleweight(185ポンド)
- 結果:TKO(ボディへの膝蹴り&パンチ)第3ラウンド 2分33秒
- 勝者:ショーン・ストリックランド(Sean Strickland)
かつてのミドル級チャンピオン、ストリックランドが約1年ぶりの復帰戦で見事な勝利を飾った。
8連勝中の”フラッフィー”ヘルナンデスを相手に、第1・2ラウンドは冴えわたるジャブとフットワークで完全に試合をコントロール。
典型的なストライカー同士の打撃戦ながら、ストリックランドの技術の精度が一枚上手だった。
第3ラウンドに入ると、前に出てきたヘルナンデスに対して完璧なタイミングでボディへの膝蹴りを叩き込み、ヘルナンデスが金網際で動けなくなったところに怒涛のパンチを浴びせてTKO勝利。
2年以上ぶりのフィニッシュ勝利となった。
試合後、ストリックランドはチャンピオンのハムザット・チマエフ(Khamzat Chimaev)に即座にコールアウト。
ミドル級のタイトル戦線に堂々と名乗りを上げた。
初心者のための観戦ポイント
- 【ジャブの重要性】
ストリックランドは試合を通じて、左ジャブで距離をコントロールし続けた。MMAにおいてジャブは「攻撃」だけでなく「リズムを崩す・距離を測る」武器でもある。オーソドックス(右利き)スタンスからの左ジャブがいかに有効かを体感できた試合。 - 【ボディへのダメージ蓄積】
ボディ(胴体)への打撃は即効性が低いが、第3ラウンドのように後半になって効果が表れる。ストリックランドはその原則を忠実に実践し、最後の膝蹴りでヘルナンデスを仕留めた。 - 【8連勝中の選手を止めた意義】
ヘルナンデスは勢いに乗った新星だったが、ストリックランドはその勢いを”経験”と”テクニック”で完全封殺した。”ホット”な選手と”実力”のある選手がぶつかるとどうなるか、MMAの醍醐味を見せてくれた一戦。
2. 【Co-Main Event】ジェフ・ニール vs ウロシュ・メディチ
- 対戦:ジェフ・ニール(Geoff Neal) vs ウロシュ・メディチ(Uros Medic)
- 階級:ウェルター級 / welterweight(170ポンド)
- 結果:KO(パンチ)第1ラウンド 1分19秒
- 勝者:ウロシュ・メディチ(Uros Medic)
まさに「一瞬の隙が命取り」を体現した試合。
地元ヒューストンの英雄ジェフ・ニール(Geoff Neal)が地元ファンの大歓声を受ける中、セルビア人ファイターのウロシュ・メディチ(Uros Medic)が伏兵として登場。
互いにフェイントを交えながら打ち合いの流れになった直後、メディチの左フックがニールのこめかみを完璧に捉え、ニールはその場で意識を失って崩れ落ちた。
試合時間わずか1分19秒!
これがメディチのUFC3連続1ラウンドフィニッシュとなり、”The Doctor”の異名にふさわしい精度を見せつけた。
ランキング入りも確実視される衝撃のブレイクスルー勝利で、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト(POTN)ボーナスも受賞した。
初心者のための観戦ポイント
- 【打ち合いは一瞬で決まる】
「お互い打ち合う」と思われた瞬間、どちらか一方がクリーンにヒットすれば試合終了。ウェルター級のパワーがあればこそ、1発で試合が動く。ストライカー型ファイターの勝ち筋がはっきり見えた試合でもある。 - 【左フックの軌道】
メディチの決め手はサイドから差し込む左フック。これはガードの外側から飛んでくる打撃で、防ぎにくいのが特徴。スタンスとパンチの軌道の関係を意識して映像を見返すと、さらに解像度が上がる。 - 【”アップセット”(番狂わせ)の醍醐味】
ニールは地元選手であり実力者。そんな相手をほぼ無名に近い選手が一撃で沈めるのがMMAの魅力。誰でもKOドライバーになり得る!それがMMAをスリリングにする本質。
3. 【Maine Card】メルキザエル・コスタ vs ダン・イゲ
- 対戦:メルキザエル・コスタ(Melquizael Costa) vs ダン・イゲ(Dan Ige)
- 階級:フェザー級 / featherweight(145ポンド)
- 結果:TKO(スピニングバックキック&パンチ)第1ラウンド 4分56秒
- 勝者:メルキザエル・コスタ(Melquizael Costa)
“The Dalmatian”の異名を持つコスタが、6連勝目となる劇的な勝利をヒューストンで刻んだ。
序盤からフロントキックでイゲを揺さぶり、試合終盤にはコスタのスピニングバックキック(回転後ろ蹴り)がイゲに直撃。
キャンバスに崩れ落ちたイゲにコスタがすかさずパンチを浴びせてTKOフィニッシュ。
なんとイゲをフィニッシュで破った史上初の選手という記録まで打ち立てた。
この圧巻のパフォーマンスでパフォーマンス・オブ・ザ・ナイト(POTN)ボーナスを受賞。
来週のランキング更新での新規ランクイン入りが確実視されている!
初心者のための観戦ポイント
- 【スピニングバックキックとは?】
体を回転させながら踵を相手の体幹に叩き込む蹴り技。視認しにくく、ヒットすれば威力絶大。ストライカー型ファイターの多彩な攻撃バリエーションのひとつで、コスタはそれをKO直結の場面で完璧に決めた。 - 【「試合前のストーリー」が面白さを倍増させる】
イゲは今まで誰にもフィニッシュされたことがなかった選手。コスタはその”無敗の盾”を突き破った。こういった歴史的背景を知っておくと、KOシーンの衝撃度が数倍になる。
4. 【Maine Card】セルゲイ・スピヴァク vs アンテ・デリア
- 対戦:セルゲイ・スピヴァク(Serghei Spivac) vs アンテ・デリア(Ante Delija)
- 階級:ヘビー級 / heavyweight(265ポンド以下)
- 結果:ユナニマス判定(30-27、29-28、29-28)
- 勝者:セルゲイ・スピヴァク(Serghei Spivac)
100kg超の巨漢同士が激突した、まさに”鉄と鉄のぶつかり合い”!
第1ラウンドからスピヴァクのジャブが機能し、デリアも序盤から果敢に打ち合いに応じる展開。
第2ラウンドにデリアが反撃でスピヴァクを追い詰める場面もあったが、第3ラウンドはスピヴァクが立て直してポイントを奪取。
フィニッシュこそなかったものの、ヘビー級ならではのスリリングな打撃戦を3ラウンドにわたって展開した。スピヴァクは2連敗を脱して復活の勝利!
初心者のための観戦ポイント
- 【ヘビー級の特徴:打撃の重さが別次元】
100kgを超える選手が全力で打つと、一発でもダメージが蓄積する。3ラウンドに渡って打ち合い続けるのは、ある意味奇跡的な耐久力の証明でもある。ヘビー級のストライカー同士の打撃戦がなぜ迫力絶大なのか、ファイタータイプを理解するとさらに楽しめる。 - 【判定の見方(10点マスト制)】
ラウンドごとに勝者が10点、敗者が9点(またはそれ以下)を得る。3ラウンド制なら合計30点満点で評価される。判定の仕組みや有効打撃の採点基準を知っておくと、ジャッジのスコアがより納得しやすくなる。
5. 【Maine Card】ジャコビー・スミス vs ジョサイア・ハレル
- 対戦:ジャコビー・スミス(Jacobe Smith) vs ジョサイア・ハレル(Josiah Harrell)
- 階級:ウェルター級 / welterweight(170ポンド)
- 結果:KO(エルボー&パンチ)第1ラウンド 3分01秒
- 勝者:ジャコビー・スミス(Jacobe Smith)
無敗対決(両者11戦全勝)という超ハイステークスな一戦!
序盤にハレルのテイクダウンを受けたスミスだったが、そこから怒涛の逆転劇を見せた!
素早くロールして体勢を入れ替えたスミスがハレルにエルボーとパンチを連打、瞬く間にKOフィニッシュ!これでUFC3連続フィニッシュ勝利!
試合後にはすぐさま「もっと格上の相手と戦わせてくれ」とアピール!
将来のランカーとして要注目の新星が、ヒューストンで強烈なインパクトを残し、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト(POTN)ボーナスも受賞した!
初心者のための観戦ポイント
- 【テイクダウン後の「地上戦」の重要性】
倒されたからといって即ピンチではない。MMAは打撃・組み・寝技の3フェーズで成り立っており、立っても寝ても戦える。スミスのように「倒されてからが本番」という選手も多い。寝技の攻防は地上戦のチェスだ。 - 【エルボー(肘打ち)の破壊力】
肘は人体で最も硬い部位の一つ。近距離でのパンチが難しい状況でも、エルボーなら威力を出せる。カットも引き起こしやすく、試合を一瞬で変える武器になる。
6. 【Maine Card】ミシェル・ペレイラ vs ザカリー・リース
- 対戦:ミシェル・ペレイラ(Michel Pereira) vs ザカリー・リース(Zachary Reese)
- 階級:ミドル級 / middleweight(185ポンド)
- 結果:スプリット判定(29-28、29-28、28-29)
- 勝者:ミシェル・ペレイラ(Michel Pereira)
メインカードの幕開けを飾ったこの一戦は、エンターテイナー・ペレイラが激しい打撃でリースを攻め立てる展開。
第1ラウンドには強烈なパンチでリースをダウンさせ試合を優位に進めた。
リースも諦めずに反撃を続け、最終的にジャッジ3者のうち2者がペレイラを支持するスプリット判定となった。
これがペレイラにとってUFC10勝目の記念すべき節目となった。
初心者のための観戦ポイント
- 【スプリット判定とは何か】
3人のジャッジが異なる判定を出すこと。今回は2対1でペレイラ勝利。判定の採点ルールや「なぜ割れるのか」を知っておくと、こういった際に「なるほど」と腹落ちできる。 - 【ダウンしても試合は終わらない】
ダウンはあくまでも「ピンチのサイン」。リースはダウン後も立ち上がり3ラウンドを戦い抜いた。ダウン後のレフェリー介入のルールも知っておくと観戦の安心感が増す。
7. 【Prelims】カルロス・レアル vs チディ・エンジョクアニ
- 対戦:カルロス・レアル(Carlos Leal) vs チディ・エンジョクアニ(Chidi Njokuani)
- 階級:ウェルター級 / welterweight(170ポンド)
- 結果:ユナニマス判定(30-27、29-28、29-28)
- 勝者:カルロス・レアル(Carlos Leal)
プレリムを締めくくるフィーチャードファイト。
終始打撃で応酬する純粋なストライキング合戦となった。
レアルが手数の多さと積極性で試合を支配し、第2ラウンドにはエンジョクアニをグラつかせる場面も。
エンジョクアニも高精度な打撃で対抗したが、レアルのボリュームの前に終始リードを奪われ続けた。
ジャッジ全員一致でレアルに軍配。”The Lion”が2026年の初陣を勝利で飾った。
初心者のための観戦ポイント
- 【「手数」と「精度」のトレードオフ】
レアルは数多く打つ戦略、エンジョクアニは少ないが確実に当てる戦略。有効打撃の採点基準を知っておくと、どちらの戦略がジャッジに評価されやすいか理解しやすくなる。今回のようにジャッジが手数を重視するケースも多い。 - 【プレリムこそ「将来の主役」の卵が揃う場所】
現在のUFCのトップ選手たちも、かつてはプレリムから這い上がってきた。メインカードとプレリムの違い・楽しみ方の違いを知っておくと、プレリムへの向き合い方が変わる。今日の注目選手が明日のチャンピオンになるかもしれない!それがプレリムの楽しさです!
8. 【Prelims】ヨセリン・エドワース vs ノハ・コノル
- 対戦:ヨセリン・エドワース(Joselyne Edwards) vs ノハ・コノル(Nora Cornolle)
- 階級:女子バンタム級 / Women’s Bantamweight(135ポンド)
- 結果:一本(リアネイキッドチョーク)第2ラウンド 2分44秒
- 勝者:ヨセリン・エドワース(Joselyne Edwards)
かつての”因縁の再戦”が女子バンタム級で実現!
過去にコノルに敗れていたエドワースが見事なリベンジを果たした。
第2ラウンド、バックを奪ったエドワースがリアネイキッドチョーク(RNC)を完璧に極めてタップを奪!
これがエドワースにとって4連続フィニッシュ勝利となり、女子バンタム級のタイトル戦線への浮上が視野に入った。”La Pantera(
初心者のための観戦ポイント
- 【リアネイキッドチョーク(RNC)とは?】
相手の背後からネックを両腕で絞める技。頸動脈・頸静脈を圧迫して脳への血流を断ち、数秒でタップ(降参)または失神を引き起こす。格闘技で最も決定率の高い絞め技の一つで、RNCの正確な極め方や防御方法もチェックしてみよう。 - 【「バックを取る」の意味】
相手の背後ポジションを取ることを「バックを取る」という。相手が反撃しにくく、RNCや肘打ちなどが狙いやすい最強のポジション。寝技フェーズでのポジション争いの中で、バックポジションに至るまでの攻防にも注目しよう。 - 【リベンジマッチの熱さ】
一度敗れた相手に雪辱を果たす!これがMMAの物語性を高める最大の要素の一つ。エドワースがどれほど準備してきたかが、フィニッシュに表れている。
9. 【Prelims】ジョーダン・レビット vs ヤーディエ・デル・ヴァイエ
- 対戦:ジョーダン・レビット(Jordan Leavitt) vs ヤーディエ・デル・ヴァイエ(Yadier del Valle)
- 階級:フェザー級 / featherweight(145ポンド)
- 結果:ユナニマス判定(29-28、29-28、29-28)
- 勝者:ジョーダン・レビット(Jordan Leavitt)
デル・ヴァイエのデビューをレビットが阻止した一戦。
プロ10戦全勝のデル・ヴァイエは大きな期待を背負っていたが、フェザー級に転向してきた典型的なレスラー/グラップラー型のレビットがグラウンドで圧倒的な強さを発揮!
3ラウンドを通じてテイクダウンと寝技コントロールでスコアを積み上げ、ジャッジ全員一致の判定勝利を手にした。
デル・ヴァイエはプロ初黒星を喫したが、依然として将来有望な選手として評価は高い。
なお今大会では、フィル・ロウが計量失敗(体重超過)を起こすという場面もあった。
ルールや罰金の仕組みを知っておくと、こういった場面でもニュースをすぐ読み解ける様になります。
初心者のための観戦ポイント
- 【「無敗神話」の崩れる瞬間】
10連勝で臨んだデル・ヴァイエだったが、UFCレベルの選手に”スタイルの穴”を突かれて初黒星。無敗であることが実力の証明ではなく、正しい相手との対戦経験の積み重ねが真の成長につながる。MMAはスタイルの相性と技術の組み合わせのスポーツであることを改めて実感させてくれた一戦。 - 【階級転向の戦略】
レビットは元ライト級(155ポンド)からフェザー級(145ポンド)に転向。体格的に有利になることで、グラウンドのパワー差がより明確に出た。UFC選手が階級と体重管理にどう向き合うかを意識して観るとより面白い。
総まとめ:UFC Fight Night 267 ヒューストン フィニッシュの嵐が吹き荒れた夜
メインカードだけでTKO×2、KO×2の計4フィニッシュが炸裂!
1分19秒で終わる試合があるかと思えば、絶体絶命のピンチから劇的に逆転するドラマもある。「MMAって、やっぱりヤバいスポーツだな」と再認識させてくれる、そんな夜でした。
そしてもうひとつ、この大会が単なる”フィニッシュ祭り”で終わらなかったのが、また熱い!
元ミドル級チャンピオン・ショーン・ストリックランド(Sean Strickland)が完全復活を宣言し、タイトル戦線に新たな波紋を投げ込んだ。
さらに新世代ファイターたちが次々とインパクトを残し、UFC未来予想図がいっそう賑やかになった夜になりました。
全試合結果一覧
-
ショーン・ストリックランドの”完全復活”宣言
約1年のブランクを感じさせない完璧なパフォーマンスで8連勝中のヘルナンデスを3ラウンドTKOで撃破。元チャンピオンの底力と経験値がいかに大きいかを証明した夜となった。チマエフへのコールアウトにより、ミドル級のタイトル戦線は一気に面白くなった。 -
ヒューストンはKOの聖地だった
メインカードだけで4つのフィニッシュ(TKO×2、KO×2)が炸裂。特にウロシュ・メディチの1分19秒KOとジャコビー・スミスの第1ラウンド劇的逆転KOは、MMAファンの記憶に長く刻まれる名場面となった。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト(POTN)ボーナスはストリックランド、メディチ、コスタ、スミスの4名が受賞。フィニッシュに飢えたファンへの最高の贈り物となった大会だった。 -
新世代の台頭と未来への伏線
メルキザエル・コスタ、ジャコビー・スミス、ウロシュ・メディチ、ヨセリン・エドワースと、複数のニューカマーや上昇中の選手がインパクトあるパフォーマンスを披露。今後のUFCを盛り上げる次世代の顔ぶれが揃った一夜でもあった。前回のUFC Fight Night ラスベガス113に続き、ファイトナイトクオリティの高さが証明され続けている。次回大会からも目が離せない。