現代MMAの勝ち方がわかる:壁・打撃・寝技の3フェーズ攻略
第3章(戦い方の進化・現代MMAの勝ち方)
MMAの歴史シリーズ|第3章:戦い方の進化
「打撃・組み・寝技が混ざった後」に起きた革命。現代MMAは“攻略スポーツ”になった。
最初に、30秒だけ想像してみてください。
あなたが友達に誘われてUFCを観た夜。
開始30秒で「うわ、速い!」「何が起きてるか分からんッ!」ってなる。
でも途中から、急に分かる瞬間が来る。
「あ、今“壁(ケージ)”で勝とうとしてる!」
「あ、これ“倒されない前提の打撃”だ!」
「あ、上にいるけど“効いてない”からポイント怪しいかも…」
この“分かる瞬間”が、現代MMAのいちばん気持ちいいところです。
結論から言うと、現代MMAは「技が増えた」だけじゃありません。
ルール(採点)・ケージ・トレーニング環境に合わせて、勝ち方そのものがアップデートされ続けた競技です。
この記事では、
「昔と今で、何が変わったの?」
「今のMMAは、何が強いの?」
「初心者はどこを見ればいい?」
を、初心者目線で分かるように整理していきます。
先に言うと、この章を読んだら、あなたは“技の名前が分からなくても”試合を読める側になります。
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この章のゴール
- ゴール1:試合が「打撃」「壁」「寝技」の3フェーズに見えるようになる
- ゴール2:「勝ち方テンプレ」が分かって、次の試合で迷子にならなくなる
- ゴール3:判定が割れやすい理由を“1行”で説明できるようになる
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目次
- 結論:現代MMAは「相性ゲー」から「攻略ゲー」へ
- 3分年表:スタイルの進化(何が強かった時代?)
- 現代MMAを作った4つの発明
- 勝ち方テンプレ4選(観戦が10倍ラクになる)
- 採点・判定が「戦い方」を変えた(重要)
- 未来:MMAはどこへ行く?
- まとめ:次の試合で使う“1行”
結論:現代MMAは「相性ゲー」から「攻略ゲー」へ
第1章で触れた通り、MMAの源流は「混ぜる発想」そのものが昔からあります。
ただ、現代MMAの面白さは「混ざった後」に起きた“勝ち方の最適化”です。
昔のMMAは、極端に言うと「この流派、強すぎ問題」が起きやすい世界でした。
でも今は違います。
現代MMAは、相手の強みを消して、自分の勝ち筋に運ぶ競技になりました。
ここで、初心者が一番ハマる落とし穴があります。
それは「技を覚えよう」とすること。
技の名前は後でいい。
最初は“地図”だけ持てばOKです。
この3つに見えた瞬間、脳がラクになります。
現代MMAの地図
- 打撃(遠近)
- 壁(押し合い)
- 寝技(上か下か)
人間の脳は、情報が多いと止まるけど、カテゴリ分けすると急に処理が簡単にできるようになります。
今日の持ち帰り: “何が強いか”より、“どう勝つか(勝ち筋)”を見ると、現代MMAは一気に分かるようになります!
3分年表:スタイルの進化(何が強かった時代?)
ここは「全体像」だけ掴めればOKです。
細部に沼らず、流れだけ取りまとめます。
- 初期(〜1990年代後半):スタイル vs スタイル。知識差(特に寝技)が結果に直結しやすい。
- 2000年代:レスリングが強い。テイクダウン→トップで主導権→攻撃で積み上げる勝ち筋が増える。
- 2010年代:打撃×テイクダウン(TD)防御が融合。ケージ(壁際)の攻防が“第3フェーズ”として重要に。
- 2020年代:フェイント・カーフ・スクランブル・壁レスが標準装備。勝ち方がより戦略的に。
初心者向けの読み方: 「今の試合、どの時代の強みを使ってる?」って見方をすると、急に通っぽくなります。
現代MMAを作った4つの発明
現代MMAが「分かりやすく」「強く」「スポーツ化」した理由は、だいたいこの4つに集約できます。
先に結論を置きます。
- 発明①:倒されない、倒されても起きる(テイクダウンディフェンス)
- 発明②:壁が第3フェーズになった(ケージレスリング)
- 発明③:上を取るだけでは足りない(トップの攻撃最適化)
- 発明④:倒されない前提で打つ(MMAストライキング)
この4つが分かると、試合が“実況なしでも読める”ようになります。
発明①:テイクダウンディフェンス(倒されない・起きる)
初心者が一番びっくりするのがここです。
「倒されたら終わりじゃないの?」問題。
現代MMAは、倒された瞬間に試合が終わる競技じゃありません。
倒されても、起きる。
起きられないように、立たせない。
この“立つ側 vs 立たせない側”の攻防が、現代MMAの核心のひとつです。
- 昔:倒されたら終わることが多い(特に寝技の知識差)
- 今:倒されても立つ。立たせない側 vs 立つ側のゲームになる
初心者が次の試合で見るポイントはこれだけ。
倒れた後、どっちが得した? 立てた? 立たせなかった?
これが分かるだけで、寝技が分からなくても観戦が成立し楽しくなります。
発明②:ケージレスリング(壁際=第3フェーズ)
打撃でも寝技でもない“第3フェーズ”が壁(ケージ)です。
- 壁で相手を押し込む。
- 相手の動きを削る。
- 体勢を崩す。
- 足を刈る。
- 立ち上がる。
一見地味…。
でも、ここで試合の主導権がガッツリ動くので目が離せません!
例え
ケージ際=自転車の坂道。
坂道は動きづらくてしんどい…
強い人ほど「相手を坂道に連れていく」のが上手いんです!
初心者は、壁際になったらこう考えてください。
壁際は“体力と位置取りの税金”が発生する場所。
税金を払わされてるのはどっちか?
これだけで見え方が変わります。
発明③:トップの攻撃最適化(上=勝ち、ではない)
倒して上を取ったら有利。これは本当!
ただし現代は、上を取るだけでは勝ち切れないケースも増えてきました。
理由はシンプル。
「上にいること」より「効かせたこと」が判定で評価されやすいから。
- 評価されやすい:効いてる攻撃、止まりそうな展開、明確なダメージ
- 割れやすい:抑えてるだけ(攻撃が薄い)
つまり、上を取るのは「手段」で目的は「攻撃を効かせる」ことです。
ここは、初心者はこう覚えると一生使えます!
上=ポイントではない。上=チャンス。
チャンスを攻撃に変換できたかどうか?
ここが現代MMAの評価軸に刺さります。
発明④:MMAストライキング(“タックル警戒込み”の打撃)
「MMAの打撃って、ボクシングと何が違うの?」に一言で答えちゃいます。
倒されない前提で攻撃を打つ。
ボクシングの構えをそのまま持ち込むと、相手からのタックルが刺さりやすく倒されやすくなります。
キックの距離をそのままやると、組まれやすい。
だから現代の打撃は、「倒されない前提」で試合の戦略が組み立てられています。
距離、姿勢、フェイント、カウンター。
全部が“MMA向け”に調整されてる。
初心者は難しく考えなくてOK。
こう見ればいいです。
攻撃を当てたい人は距離を「離したい」/相手を倒したい人は距離を「近づきたい」。
今、どっちが目的を達成してるか?
これだけで打撃が読めるようになります。
勝ち方テンプレ4選(観戦が10倍ラクになる)
技名を覚えるより、テンプレで覚える!
テンプレは記憶に残るし、次の試合で即使える“ご褒美パート”です。
テンプレA:当てて削る → タックルを切る → 判定を取る
打撃を当てつつ、テイクダウンを切ってラウンドを取る型。
派手さより堅実で、強い。
テンプレB:打撃で脅す → 相手が下がる → 壁で組む → テイクダウン
打撃で“反応”を引き出して、壁で仕事する型。
現代っぽい「設計勝ち」。
テンプレC:倒す → 立たせない → 寝技の攻撃で仕留める
テイクダウンが強い選手の王道。
立たせない力があると試合が壊れる。
テンプレD:下でも終わらない → 脅して → 立つ/スクランブルで逆転
「下=負け」をひっくり返す型。
現代はここが洗練されていて、逆転が起きる。
ミニ練習
次の試合で、心の中でこれだけ言ってください。
「今どのテンプレで勝とうとしてる?」
これだけで観戦の解像度がぐーんと跳ね上がります!
採点・判定が「戦い方」を変えた(重要)
ここは第2章の続きです。
ルールが整備されると、選手は“勝てる動き”に最適化します。
前提として、UFCを含む北米で主流の「Unified Rules」系の採点は、
基本は「効果(=有効な攻撃)」が主役です。
- 最優先:有効な打撃/有効なグラップリング(ダメージや脅威がどれだけ出たか?)
- それでも差がつかない場合:積極性(攻める意志)と、ファイトエリアのコントロール(どこで戦うかの主導権)を材料にして優劣をつける
初心者がハマりがちな勘違いを、ここで一掃します。
- テイクダウンしただけで勝ち、ではない
- 上を取って抑えただけで勝ち、でもない
- 攻撃が“効いてる”か、相手が“困ってる”か、が核
これを一言に圧縮するとこうです。
判定は「試合を支配してる感」より「攻撃を効かせた事実」を見にいく。
10-8の考え方も「より明確な優勢」寄りになった
10-8は「圧倒したラウンド」。
近年の運用では、単なるコントロールだけではなく、原則として“はっきりした効果・ダメージ”を伴う優勢が重視される流れが強いです。
判定・ルールをガッツリ理解したい人へ
未来:MMAはどこへ行く?
未来の予言はできないですけど、傾向はあります。
それは「平均値が上がり続ける」こと。
- 壁際の攻防はさらに重要になる(勝ち筋の設計が進む)
- スクランブル(体勢の入れ替え)が速くなる
- 派手さより、勝ち筋の精度が価値になる
難しいことは忘れてOK。
初心者はこの3点だけ持ち帰れば勝ちです。
初心者の最強ルール
- フェーズ(打撃/壁/寝技)
- 勝ち筋(テンプレ)
- 効いてる攻め(攻撃)
まとめ:次の試合で使う“1行”
ここまで読んでくれた、あなたへ。
もう「なんか殴ってる…」で終わらない。
“何を狙ってるか?”が見える側にはっきり言って、もうなっちゃってます!
- 現代MMAは「相性ゲー」ではなく、相手を攻略するスポーツ
- 勝ち方は、ルール・ケージ・採点に合わせてアップデートされた
- 観戦は「フェーズ」「勝ち筋」「効いてる攻め」で一気に分かる
最後に、次の試合であなたが使う“1行”を渡して終わります。
「今、どの勝ち筋(テンプレ)で勝とうとしてる?」
これだけで、観戦の解像度がめっちゃ跳ね上がります!