読む前に
読了時間:約9分
この記事のポイント
- 自宅でできるMMAトレーニング完全ガイド
- ファンクショナルトレーニングとは?
- 週のメニュー例(迷ったらこれをコピペ運用)
自宅でできるMMAトレーニング完全ガイド

MMAの自宅トレーニングで最初に作るべきなのは、技術ではなく「心肺持久力」「機能的筋力」「柔軟性とモビリティ」という3つの土台です。
どれも器具なしで鍛えられるので、ジムに通い始める前の段階でも、週3回のメニューで着実に積み上げられます。
MMAの技術を学ぶには、ジムが強い!
でも自宅でも「心肺(持久力)」「全身がつながる力(機能的筋力)」「動ける関節(柔軟性+モビリティ)」は十分つくれます。
たとえるなら、ジムが“必殺技の習得”なら、自宅は“HPとスタミナを上げるレベル上げ”。ここを作ると伸びが速い。
まずは約束を1つだけ守って下さい!
「今日やるのは、全部じゃない。1つだけでOK。」
最初にこれだけ守って(ケガ予防が最優先)
ルールは3つだけ(これ守れたら勝ち)
- 痛みが出たら中止:筋肉の張り、軽い引っ張られ感はOKでも、鋭い痛み・関節が刺さる痛みはNG。
- フォームが崩れる強度にしない:回数より「キレイさ」。動画を見ながら“動きの品質”を優先。
- 最初の2週間は6〜7割で終える:「やり切る」より「次もできる」でフィニッシュ。
補足(初心者あるある対策)
- 息が上がる=OK。めまい・胸の違和感=中止して休む。
- 持病・服薬中・不安が強い人は、医療機関に確認してからが安全。
まず結論:最初に作るのは「土台」
目的は“技術”じゃなく“土台”。土台作りはこの3つだけ。
| 土台 | 効果 | 例え |
|---|---|---|
| 持久力 | 息が上がっても動ける | スタミナゲージが増える |
| 機能的筋力 | 押す・引く・踏ん張るを強化 | “力がバラけない”装備 |
| 柔軟性+モビリティ | 関節の動きをコントロールできる | 可動域=操作スキル |
家づくりで言うと、土台が弱いまま2階建てにすると
トレーニングも同じで、土台ゼロで技だけやると、先に膝・腰・肩などの関節が悲鳴を上げ痛めやすくなります。
進捗チェック
- 土台の3つが言える
- ケガ予防の3ルールを把握
ファンクショナルトレーニングとは?

「日常動作に近い動きで、使える体を作るトレーニング」
スクワットやランジ、プランクみたいに、複数の筋肉をまとめて使うのが特徴。
狙い(ここだけ覚えればOK)
- バランスと体幹の安定(グラつきにくい)
- 協調性(全身が連動して動く)
- ケガ予防(負担が偏りにくい)
出典:ファンクショナルトレーニングとは初心者にもおすすめのトレーニング
HIIT(心肺づくり:MMAの「息」を鍛える)
HIITは「高めの運動 → 休む」を繰り返す方法。
たとえるなら、ダッシュと歩きを交互にする“信号ダッシュ”みたいなもの。
HIITは強度が高いので、最初は週1〜2回で十分。慣れてきたら週2〜3回に。
(「やりすぎない」が最短ルート)
基本HIIT(合計26分:時間が破綻しない版)
| パート | 内容 | 動画 |
|---|---|---|
| ウォーミングアップ(7分) | 体温を上げて、関節を動きやすくする | ウォーミングアップ |
| HIIT(14分) | 30秒運動 → 30秒休憩 を合計14本 種目は1本ごとに回す |
バーピー マウンテンクライマー ジャンピングスクワット |
| クールダウン(5分) | 呼吸を整える | ストレッチ |
「会話はムリ、でもフォームは保てる」くらい。
フォームが崩れたら強度オーバーなので、運動のスピードを落としてOK。
初心者の安全調整(膝・足首が不安なら絶対これ)
ジャンプで痛みが出る人は、ジャンプを抜く。これは甘えじゃなく“正しい回避”。
長い目で見たらこれが正解!
- バーピー → スクワットスラスト(ジャンプなし)
- マウンテンクライマー → スピードを落として背中が丸まらない範囲
- スクワット → ジャンプなしでテンポ速め(膝が内に入らない範囲)
出典:話題の筋トレ「HIIT」とは?メリットや自宅でできる運動方法を紹介
出典:たった4分でも効果あり?HIITの全貌|高強度インターバルトレーニングで変わる体
出典:HIITトレーニングは効果ない?プロのトレーナーが徹底解説!
筋力トレ(自宅版:全身がつながる力を作る)
MMAに必要なのは“見た目の筋肉”より“踏ん張って押せる・引ける筋肉”。
だから部位を細かく割りすぎず、上半身/下半身/体幹で回す。
- 初心者:週2〜3回(同じ部位は連日やらない)
- 中・上級者:週3〜4回(分割して疲労を散らす)
上半身(プッシュ系:その日の強度で選ぶ)
「今日はどれにする?」で迷わないために、難易度順に並べました。
| 難易度 | 目安 | 動画 |
|---|---|---|
| 初級 | 8〜12回 × 3 | インクラインプッシュアップ |
| 中級 | 10〜15回 × 3 | プッシュアップ |
| 上級 | 8〜12回 × 3 |
デクラインプッシュアップ ワイドプッシュアップ ダイヤモンドプッシュアップ |
下半身(踏ん張り:テイクダウン耐性の土台)
下半身は「地面に力を伝える装置」。ここが弱いと、全部がブレる。
| 目安 | 動画 |
|---|---|
| 15〜20回 × 3 | スクワット |
| 前後左右:各10回 × 3 | ランジ |
| 各8〜12回 × 3 | シングルレッグスクワット |
| 20〜25回 × 3 | カーフレイズ |
体幹(“胴体のロック”を作る)
体幹は、たとえるなら「スマホのケース」。
中身(背骨)を守りつつ、衝撃を散らす。
出典:ファンクショナルトレーニングのメリットとは?実生活の動作に似せたエクササイズをマスターしよう。
出典:ファンクショナルトレーニングとは?5大原則と効果を徹底解説!トレーニングチューブでのやり方も紹介
格闘技っぽいトレーニング(飽き対策:続けた人が勝つ!)
自宅トレの敵は「飽き」。
ここは“味付け”。やる気の燃料になる。
シャドーボクシング(全部で20〜30分の範囲でOK)
キツくやるより「雑にならない速さ」で。
雑になると、上達じゃなく“クセ”が残る。
グラップリングドリル(自宅版:安全に“動き”だけを行います)
家でのタックルは勢いを付けすぎると危ない。
なので壁に向かって「フォームだけ」やるイメージで(当てない)。
| 目安 | 動画 |
|---|---|
| 左右10回 × 3 | シュリンプ / えび |
| 10回 × 3 | 肩ブリッジ |
| 30秒 × 3 | 足回し |
| 30秒 × 3 | 腰切り |
| 10回 × 3:壁に向かって“当てない” | タックル動作 |
柔軟性とモビリティ(毎日ちょい足しで“動き”が変わる)
柔軟性は「筋肉が伸びる」。
モビリティは「関節を動かせる幅の中で、コントロールできる」。
たとえるなら、柔軟性が“ドアが開く角度”、モビリティが“開けたドアを安定して扱える力”。
デイリールーティーン(10〜15分でOK)
左右があるものは片側ずつ。
運動前なら、最初に軽く体温を上げてから(冷えた状態で無理に伸ばさない)。
出典:健康のために柔軟性も意識しよう。ストレッチに期待できる効果とポイントは?
出典:全身の可動性向上を目指す10のトレーニング方法【理学療法士監修】
週のメニュー例(迷ったらこれをコピペ運用)

週3(初心者:続けるための最短ルート)
週3は“部活”じゃなく“歯みがき”。淡々と回すのが正解。
- HIIT(26分)
- 筋力(上半身+体幹)+モビリティ(10分)
- 筋力(下半身+体幹)+シャドー(短めでもOK)
週5(慣れてきた人:疲労を散らして強度を上げる)
週5にするなら「1回を軽くして分ける」がコツ。
- 月:上半身+体幹(短め)+シャドー
- 火:HIIT+モビリティ
- 水:下半身+体幹(短め)+グラップリング動作
- 木:軽い有酸素(散歩・バイク)+ストレッチ
- 金:全身サーキット(軽め)+シャドー
土日は回復が仕事。
完全休養か、軽い散歩とストレッチの“アクティブリカバリー”が最強。
食事|トレーニングの効果を決める“もう半分”
自宅トレーニングで作った刺激が実際の体の変化になるかどうかは、そのあとの食事と睡眠で決まります。
どれだけ良いメニューを組んでも、材料が足りなければ体は作り替えられません。
たとえるなら、トレーニングが「設計図を描く作業」で、食事が「resources(資材)を運び込む作業」。設計図だけあっても建物は建ちません。
初心者がまず押さえるのは3つだけ
細かいカロリー計算は後回しでOK。最初はこの3つを意識するだけで十分に変わります。
- タンパク質を毎食入れる:筋肉の材料。1食あたり手のひら1枚分の肉・魚・卵・大豆製品が目安
- 炭水化物を削りすぎない:動くための燃料。減らしすぎるとHIITで最後まで動けなくなる
- 水分をこまめに摂る:関節の動きにも集中力にも効く。喉が渇く前に飲む
競技者向けの数字も知っておくと目安になる
国際スポーツ栄養学会(ISSN)は2025年、MMAを含む格闘技選手向けの栄養に関する見解を公表しています。あくまで試合に出る競技者を対象にした数値ですが、方向性の参考にはなります。
| 栄養素 | 準備期の目安 | 体重70kgなら |
|---|---|---|
| タンパク質 | 体重1kgあたり1.2〜2.4g (2g前後が目標) |
約140g |
| 炭水化物 | 体重1kgあたり4〜5g (スタート地点の目安) |
約280〜350g |
タンパク質140gは、鶏むね肉だけで摂ろうとすると600g以上必要になる量です。
現実的には肉・魚・卵・乳製品・大豆製品に分散させるほうがラクだし、続きます。
出典:国際スポーツ栄養学会(ISSN)が格闘技選手の栄養と減量戦略に関して見解を公表
出典:International society of sports nutrition position stand: nutrition and weight cut strategies for mixed martial arts and other combat sports
練習の前後で意識すること
時間帯を細かく気にするより、「空腹で始めない」「終わったら放置しない」の2点で十分です。
- トレーニング前:空腹のままHIITに入るとフォームが早く崩れる。1〜2時間前に軽く炭水化物を入れておく
- トレーニング後:タンパク質と炭水化物を一緒に摂る。プロテインでもおにぎり+卵でもOK
- 寝る前:体が作り替わるのは寝ている間。睡眠を削るのは食事を抜くのと同じくらい効率が悪い
「減量」は初心者がやることではない
UFCの試合前によく話題になる水抜き・減量は、階級制の試合に出る選手が計量をクリアするための特殊な調整です。体を作る作業とは目的がまったく違います。
ISSNの見解でも、減量期のタンパク質は体重1kgあたり1.6〜2.2g、炭水化物は3〜4gを下回らないこととされており、「食べる量を削る」というより「削り方に制限をかける」内容になっています。専門家の管理を前提にした話だと考えてください。
自宅トレーニングを始めたばかりの段階でやるべきなのは、減量ではなく土台づくりです。
体重を落としたい場合も、極端な食事制限ではなく、運動量を増やしながら食事の質を整えるほうが安全で長続きします。
- 持病がある人、服薬中の人、通院中の人は、食事を大きく変える前に医療機関に相談する
- 成長期の人は、減量ではなく必要な量を食べることを優先する
進捗チェック
- 毎食にタンパク質を入れられている
- トレーニング前に空腹すぎる状態を避けられている
- 睡眠時間を削っていない
最後に:初心者が勝つコツ

コツは「気合」じゃなく「設計」。
RPGで言うと、いきなりラスボスに殴り込みに行かず、村の周りでレベル上げする。
この“ゆるい勝ち”を積むと、気づいたら習慣になってる。
続く人のテンプレ
- もし「やる気がない」なら → HIITはやめてモビリティだけ10分(ゼロにしない)
- もし「時間がない」なら → プッシュアップ1種目だけ(最小単位で勝つ)
- もし「痛みが出た」なら → 中止して代替(ジャンプなし/可動域小さめ)
進捗チェック
- 週3メニューを決めた
- “やる気ゼロの日の代替”を決めた
- 明日の最小行動を1つ決めた