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読了時間:約22分
この記事のポイント
- 結論:ノーチェUFCはどんな夜だったのか?
- ノーチェUFCの大会基本情報
- 全13試合、結果一覧
※本ページはアフィリエイト広告(PR)を含みます。本ページの情報は2026年9月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトや大会公式サイトにてご確認ください。
「グローブ」っていう、ただの道具…。
ジェアン・シウヴァが勝った直後、オクタゴンの外へ持ち出したものです。
ケージをよじ登ってUFC幹部のハンター・キャンベルに歩み寄り、手首に巻いてあるテープを歯で噛みちぎってグローブを外し、そのまま本人の手にグローブを握らせました。
次のフェザー級王者は自分だっていう約束の、代わりだったと思います!
事前記事では、この一戦を「早く終わらせたい側と、終わらされない側。どちらの性質が先に折れるのか?」っていう構図で書きました。
プロ14戦で一度もフィニッシュされてこなかったホセ・ミゲル・デルガドが、3ラウンド2分57秒で初めてサブミッションで負けました…。
ただ、この夜に動いた話は1つじゃなんです。
5年前にこの会場でベルトを巻いたブランドン・モレノが2連敗を止め、メインカード4試合目ではアレクサ・グラッソが女子フライ級2位を3-0で下して、空位になったベルトの列に割り込みました。
「結局、誰が勝って、何が起きたのか?」をまず知りたい人のために、この記事は主要結果を最初に置いています。
そのうえで、事前に注目していた3試合の詳しい展開と、ボーナス受賞者、勝者の試合後コメントもまとめました。
この記事を読めば、ノーチェUFC(シウヴァ vs デルガド)の全13試合の結果、注目3試合(シウヴァ vs デルガド、モレノ vs モラレス、マクミレン vs ラヒキ)の詳しい展開と今後への影響、そして10万ドル(約1,600万円)を持ち帰った4人が分かります。
「結果だけ早く知りたい」人にも、「試合の中身までじっくり知りたい」人にも対応できる構成にしています。
読了目安は約20分です。
この試合の見どころ事前記事はこちら
結論:ノーチェUFCはどんな夜だったのか?
一言で言うなら、「ベルトの話が3つ同時に動いた夜」となりました。
理由は3つあります。
- 【理由1】
メインイベントで、フェザー級6位のジェアン・シウヴァがホセ・ミゲル・デルガドを3ラウンド2分57秒の片腕リアネイキドチョーク(RNC)で一本勝ち。試合後にケージを越えてUFC幹部へグローブを渡し、10月24日のUFC 333で決まる次の王者への挑戦を要求した。 - 【理由2】
コ・メインでは元フライ級王者のブランドン・モレノがジョセフ・モラレスにスプリット判定勝利で、2連敗をストップ!2人のジャッジが3ラウンド全部をモレノに付け、1人は2ラウンドをモラレスに付けるという割れ方となった。 - 【理由3】
メインカード第4試合で、元女子フライ級王者のアレクサ・グラッソが2位のマノン・フィオロを判定3-0で勝利し下した。この階級のベルトはヴァレンティナ・シェフチェンコの負傷返上で空位になっており、10月3日のUFC 332で新王者が決まる。
ノーチェUFCの大会基本情報
- 【大会名】
Noche UFC: Silva vs. Delgado - 【開催日】
2026年9月12日(土)現地時間 / 日本時間2026年9月13日(日)午前3:00プレリム、午前6:00メインカード - 【開催地】
アメリカ・アリゾナ州グレンデール、デザート・ダイヤモンド・アリーナ - 【カード規模】
メインカード6試合・プレリム7試合の全13試合 - 【この大会の位置づけ】
メキシコ独立記念日にあわせてUFCが開く「ノーチェUFC」は今回が4回目で、アリゾナ州での開催は初めて。UFCがこの街で大会を開くのも、2021年6月のUFC 263以来5年ぶりだった。13試合26人の全員が計量をクリアしている。
※本記事の試合結果はUFC公式スコアカードおよびUFC公式の結果記事で確認し、複数のMMA専門メディアで照合したものです。一部の試合データベースでは勝者の並びが実際と異なって記載されていたため、UFC公式の結果記事とスコアカードを正としました。選手名のカタカナ表記はUFC公式イベントページに準拠しています。会場名は現名称の「デザート・ダイヤモンド・アリーナ(Desert Diamond Arena)」を採用しました(UFC公式イベントページは旧名称の「Gila River Arena」表記のままです)。同ページのイベント名も、記事執筆時点では当初カードの「Noche UFC: Rodriguez vs Silva」のままになっています。
全13試合、結果一覧
メインカードからプレリムまで、ノーチェUFC全13試合の結果です。決着方法・ラウンド・時間は複数情報源で確認できたものを記載しています。★はボーナス受賞者です。
| カード | 勝者 | 決着方法 | ラウンド / 時間 |
|---|---|---|---|
| メインイベント (フェザー級) |
ジェアン・シウヴァ | サブミッション(リアネイキドチョーク / RNC) ★POTN |
3R 2:57 |
| コ・メイン (フライ級) |
ブランドン・モレノ | SD(28-29、30-27、30-27) | 3R 5:00 |
| メインカード (フェザー級) |
トミー・マクミレン | UD(29-28、29-28、29-27) ★FOTN |
3R 5:00 |
| メインカード (女子フライ級) |
アレクサ・グラッソ | UD(29-28、29-28、29-28) | 3R 5:00 |
| メインカード (ヘビー級) |
カーティス・ブレイズ | UD(29-28、29-28、29-28) | 3R 5:00 |
| メインカード (バンタム級) |
ダヴィッド・マルティネス | UD(30-27、30-27、29-28) | 3R 5:00 |
| プレリム (キャッチウェイト) |
ティム・エリオット | UD(29-28、29-28、29-28) | 3R 5:00 |
| プレリム (ウェルター級) |
イグナシオ・バーモンデス | UD(30-27、30-27、29-28) | 3R 5:00 |
| プレリム (ミドル級) |
ユズリ・ベルガウイ | TKO(パンチ) ★フィニッシュ |
1R 4:25 |
| プレリム (ライト級) |
トミー・ギャント | サブミッション(リバース・トライアングルチョーク) ★フィニッシュ |
3R 2:46 |
| プレリム (ライト級) |
ロン・ジュー | UD(29-28、29-28、29-28) | 3R 5:00 |
| プレリム (フェザー級) |
ショーン・キング三世 | KO(スラム) ★POTN |
1R 0:36 |
| プレリム (女子フライ級) |
レヒーナ・タリン | UD(29-28、29-28、29-28) | 3R 5:00 |
※UD=ユナニマス判定、SD=スプリット判定。★FOTN=ファイト・オブ・ザ・ナイト(各10万ドル / 約1,600万円、勝者と敗者の両方に贈られます)、★POTN=パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト(各10万ドル / 約1,600万円)、★フィニッシュ=フィニッシュボーナス(各2.5万ドル / 約400万円、FOTN・POTNとの重複受賞はなし)。ショーン・キング三世の決着時間は公式スコアカードの0:36を採用しました(一部の媒体は33秒と表記しています)。トミー・ギャントの決着技も公式表記の「リバース・トライアングルチョーク」を採用しました(一部の媒体は単に「トライアングルチョーク」と表記しています)。出典:UFC公式サイト(2026年9月13日確認)
ボーナス受賞者
- 【ファイト・オブ・ザ・ナイト(FOTN)(各10万ドル / 約1,600万円)】
トミー・マクミレン vs マルワン・ラヒキ - 【パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト(POTN)(各10万ドル / 約1,600万円)】
ジェアン・シウヴァ、ショーン・キング三世の2名 - 【フィニッシュボーナス(FB)(各2.5万ドル / 約400万円)】
トミー・ギャント、ユズリ・ベルガウイの2名
13試合のうちフィニッシュ決着は4つだけで、残りの9試合はすべてジャッジの採点に委ねられ判定まで行きました。
それでもファイト・オブ・ザ・ナイト(FOTN)が選ばれたのは、マクミレン vs ラヒキがお互いにダウンを奪い合う内容だったから。
パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト(POTN)は通常どおり2名で、選に漏れた2人のフィニッシュにフィニッシュボーナス(FB)が付いています。
※ボーナスの金額はUFC公式サイトのボーナス記事に記載がないため、複数のMMA専門メディアで一致した金額を採用しています。円換算は1ドル160円で計算した概算です。
なぜシウヴァは、勝った直後にグローブを外したのか?
UFC公式インタビュー
※以下はUFC公式YouTubeチャンネルが公開した、試合後オクタゴンインタビューです。

シウヴァはポルトガル語の通訳を介して、このメッセージは階級の誰かに向けたものではないと前置きしました。
そのうえで、ベルトを持っている次の王者に向けたものだと述べ、新しい王者はここにいると言い切っています。
- 【対戦】
・ジェアン・シウヴァ(Jean Silva /

)(#6 / 17-3)
・ホセ・ミゲル・デルガド(Jose Miguel Delgado /

)(NR / 12-2) - 【階級】フェザー級 / Featherweight(145ポンド / 約66kg)
- 【結果】ジェアン・シウヴァ 勝利(サブミッション:リアネイキドチョーク / RNC)
- 【ラウンド / 時間】3R 2:57
試合結果まとめ
- 1ラウンド前半、シウヴァは打撃を1つも出さず、デルガドの右のクロスでダウンを奪われた
- 2ラウンドからシウヴァが本来の前に出る形に戻り、手数を増やした
- 3ラウンド、ケージ際で右のパンチ入ってデルガドが効き、慌てて組みに入ったところで背後を取られた
- シウヴァはボディへの打撃で位置を固め、脚でデルガドの左腕を封じたうえで左腕だけを首に回して締め上げた。2分57秒でタップを奪い勝利した
分析
事前記事では、この一戦を「早く終わらせたい側と、終わらされない側。どちらの性質が先に折れるのか?」っていう構図で書きました。
ところが最初の5分だけは、その構図がきれいに裏返っていました。
シウヴァは1ラウンドの前半、打撃を1発も出していません。そこへデルガドの右のクロスが入り、ランカー側が先に尻もちをつきました。
入場のときには涙を見せていたとも報じられています。3週間の準備で代役に入った側が、最初のラウンドを取った形となりました。
シウヴァが戻ってきたのは2ラウンドから。
そして3ラウンド、ケージを背にしたデルガドに右のパンチが入ります!
効いた相手が慌てて組みに逃げた瞬間が、この試合の分かれ目となりました。
倒されにくい選手ではなく、倒れたあとに何をするかを決めていなかった選手として、そこで背中を渡してしまいました。
締め方も、ふつうのリアネイキドチョーク(RNC)ではありませんでした。
通常は両腕で首と肩を固めますが、シウヴァは脚でデルガドの左腕を踏み、自分の右腕は相手の右腕の処理に使っています。
首に回ったのは左腕1本だけ!
「片腕のリアネイキドチョーク」と呼ばれたのは、この形を指しています。
この要求は、本当に通るのか?
シウヴァはこれでプロ戦績18勝3敗、2連勝!
1年前のノーチェUFCでディエゴ・ロペスに13連勝を止められた場所と同じ名前の夜に、今度はメインイベンターとして一本勝ちを持ち帰ることができました。
2026年1月のUFC 324でアーノルド・アレンに判定勝利したところからの、2つ目の白星でもあります。
では、グローブを預けた相手は誰だったのか?
フェザー級のベルトは10月24日のUFC 333で、アレクサンダー・ヴォルカノフスキーとモフサル・イヴロイエフが争います。シウヴァが指名したのは、その勝者。
ただし王座戦が10月に組まれている以上、次の挑戦者の椅子がすぐ回ってくる見込みは高くないっていう見方も出ています…。
敗れたデルガドはプロ戦績12勝3敗。
プロ15戦目で、初めてフィニッシュされ負けてしまいました…。
2つの黒星がどちらも判定だったという事前の売り文句は、この夜で使えなくなったことになります。
それでも、元暫定王者ヤイール・ロドリゲスの負傷欠場から3週間で入り、自宅のある街で初めての5ラウンド戦を受けた28歳が、ランキング6位の選手から1ラウンドを奪ったことは記録に残ります。
まとめ
シウヴァが勝ったのは、打撃で押し切ったからではない。
効かせた直後に相手が選んだ逃げ道を、そのまま一本の入口として使ったから。
- 【勝因】
3ラウンドにケージ際の右のパンチで効かせ、デルガドが慌てて組みに入ったところで背後を取ったこと - 【記録】
18勝3敗で2連勝。デルガドにとってはプロ15戦目で初めてのフィニッシュ負けとなった - 【今後】
次戦は正式決定していない。10月24日のUFC 333で決まる新王者への挑戦を本人が要求している
モレノは5年前の床で、何を取り戻したのか?
UFC公式インタビュー

モレノはノーチェUFCのカードに名前を並べるのが今回が初めて。
メキシコ生まれとして初めてUFCのベルトを巻いた選手が、メキシコ独立記念日の興行に立つまでに5年かかっている。その事実を踏まえたうえでの、勝利後の受け答えとなりました。
- 【対戦】
・ブランドン・モレノ(Brandon Moreno /

)(#8 / 23-10-2)
・ジョセフ・モラレス(Joseph Morales /

)(NR / 15-2) - 【階級】フライ級 / Flyweight(125ポンド / 約57kg)
- 【結果】ブランドン・モレノ 勝利(スプリット判定:28-29、30-27、30-27)
- 【ラウンド / 時間】3R 5:00
試合結果まとめ
- 1ラウンド、モレノがボクシングの連打で入ったが、モラレスも組みの展開で応じた
- 2ラウンドは打撃の強度が上がり、モラレスの右とスピニングバックエルボーが当たった
- 3ラウンド、モレノがテイクダウンを取り、2分近くトップポジションを保った
- 公式スコアは28-29、30-27、30-27。2人のジャッジが3ラウンド全部をモレノに付け、2連敗がストップした
分析
事前記事では、この試合を「5年前にベルトを巻いた会場で、2連敗で戻って来る」っていう風に書きました。
返ってきた答えは、勝利はしたが評価は割れた、っていうものとなったと思います。
公式スコアを見ると、2人のジャッジが3ラウンド全部をモレノに付け、残る1人は2ラウンドをモラレスに付けています。同じ15分を見て、ここまで離れました。
割れた理由は、たぶん2ラウンドの内容だと思います。
モラレスの右とスピニングバックエルボーが当たった一方で、モレノも連打を返しています。どちらのヒットを重く見るかで、そのまま採点が反転する時間帯でもあったんです。
誰が見ても印象が残ったのは、3ラウンドだけでした。
モレノがテイクダウンを取り、2分近く上を押さえています。打撃の交換で拮抗したまま、最後に記録として残る行動を置いたのがモレノ側だった、っていう決着となりました。
8位の椅子は、これで守れたのか?
モレノはこれでプロ戦績24勝10敗2分。
2025年12月のUFC 323で平良達郎に2ラウンドTKO負け、2026年2月のUFCファイトナイト・メキシコシティでロニー・カヴァナに判定負けと続いていた流れを、ここで止めました。
もし落としていれば、キャリア初の3連敗となっていた場面でもありました。
ただし、取り戻したものの大きさは慎重に見たほうがよさそうです。
2021年6月にこの会場でデイヴソン・フィゲイレードを下してベルトを巻いてから、モレノの戦績は5勝5敗…。
今回の1勝を足しても6勝5敗で、ほぼ五分のままでもあります。
ランク外の相手にスプリット判定っていう中身では、8位より上の名前を引き寄せる材料にはなりにくい…。
敗れたモラレスはプロ戦績15勝3敗。
『ジ・アルティメット・ファイター(TUF)』シーズン33を勝ち抜いて契約を取り戻し、復帰2戦目で元王者を相手に1人のジャッジを自分側に付けました。
8年かけてオクタゴンへ戻ってきた選手の位置としては、悪くない数字と言えます。
まとめ
3連敗だけは避けた。
ただ、5年前にこの会場で起きたことと比べるには、まだ遠いところにいる状態だと思います。
- 【勝因】
打撃で拮抗したまま迎えた3ラウンドに、テイクダウンと2分近いトップコントロールを置いたこと - 【記録】
24勝10敗2分で2連敗をストップ。この会場で戴冠してからの戦績は6勝5敗となった - 【今後】
次戦は正式決定していない。フライ級8位の位置は維持する見込み
無敗対決で消えた「0」は、どちらのものだったのか?
UFC公式インタビュー

マクミレンはこの試合後のオクタゴンインタビューで、年内にラスベガスでもう1試合やりたいと話しました。
7月のオクタゴンインタビューで9月のアリゾナ大会への出場を直訴し、それが通った選手が、勝った直後にまた次の日程を指名した形となりました。
- 【対戦】
・トミー・マクミレン(Tommy McMillen /

)(NR / 11-0)
・マルワン・ラヒキ(Marwan Rahiki /

)(NR / 9-0) - 【階級】フェザー級 / Featherweight(145ポンド / 約66kg)
- 【結果】トミー・マクミレン 勝利(ユナニマス判定:29-28、29-28、29-27)
- 【ラウンド / 時間】3R 5:00
試合結果まとめ
- 1ラウンドから近い距離での打ち合いになり、マクミレンが手数を出しながら被弾も重なった
- 2ラウンド、ラヒキの左のカウンターでマクミレンがダウン!それでも立ち上がって前に出続けた
- 3ラウンドはマクミレンがテイクダウンからパンチを落とし、リアネイキドチョーク(RNC)とダースチョークを狙った
- 3者ともマクミレンを支持し、この夜唯一のファイト・オブ・ザ・ナイト(FOTN)に選ばれた
分析
事前記事では、この試合を「11勝0敗と9勝0敗、どちらの0が先に消えるのか?」っていう問いで取り上げました。
消えたのはラヒキの0でした。ただ、途中で消えかけていたのはマクミレンのほうでもありました!
2ラウンド、ラヒキの左のカウンターでマクミレンがダウン!
そのまま畳まれていれば、9戦全勝をすべてフィニッシュで飾ってきた選手の10個目になっていた場面でもありました。立ち上がったマクミレンは、下がるのではなく前に出続けました。
そして3ラウンド目で流れが変わり始めました。
マクミレンがテイクダウンを取り、上からパンチを落としながらリアネイキドチョーク(RNC)とダースチョークを続けて狙っていきます。
打撃でひっくり返すのではなく、組みで最後の5分を埋めたわけです。
打ち合いでダウンを奪われた側が、勝ち方を打撃から寝技にシフトチェンジしました。
ラヒキ側の黒星には、もう1つの「初めて」が重なっています。
プロ9戦すべてがフィニッシュ決着で、この選手はジャッジの採点を一度も受けたことがありませんでした。つまり初めて判定まで行った試合が、そのまま初めての黒星となってしまいました…。
この勝ち方は、どこまで連れて行くのか?
マクミレンはプロ戦績12勝0敗、UFCでは3戦3勝!
デビューから2試合はどちらもTKO決着でしたが、3戦目で初めて15分を戦い、ダウンを奪われたうえで勝ち切りました。
7月のUFCオクラホマシティでアルベルト・モンテスを止めてパフォーマンス・オブ・ザ・ナイト(POTN)を獲った選手が、今回はファイト・オブ・ザ・ナイト(FOTN)で10万ドル(約1,600万円)を持ち帰っています。
ラヒキはプロ戦績9勝1敗。
モロッコのラバトで生まれ、19歳で家族を残してオーストラリアへ渡った24歳。
UFCでの3戦目で初めて判定まで行き、そこで初めて負けてしまいました…。
それでもダウンを奪った側として、この夜のボーナスを勝者と同額で受け取っています。
まとめ
両者合わせて20戦。負けていなかった2人のストーリーは、片方の「0」が消えて終わりました。
ただ残ったのは、勝った側が打撃以外の勝ち方を持っていたという発見のほうでもありました。
- 【勝因】
2ラウンドにダウンを奪われたあと、3ラウンドをテイクダウンと上からの攻めで埋めたこと - 【記録】
マクミレンは12勝0敗でUFC3戦3勝。ラヒキは初めて判定までいった試合で初黒星となった - 【今後】
マクミレンは年内にラスベガスでの試合を希望。次戦は正式決定していない
注目3試合以外で、印象に残った試合
この夜でいちばん順位が動きそうなのは、注目3試合の外にありました。
メインカード第4試合の女子フライ級です。
ベルトの行き先を動かしたのは、メインカード第4試合だった
アレクサ・グラッソが2位のマノン・フィオロを29-28、29-28、29-28の3-0の判定で下しました。
1ラウンドの終わりに左フックでダウンを奪い、あと少しで決着っていうところまで押しています。フィオロは3ラウンドに押し返しましたが、先に作られた差は埋めることができませんでした。
これでグラッソはプロ戦績18勝5敗1分、フィオロはプロ戦績13勝3敗となりました。
タイミングとしては、これ以上ない勝ち方となりました。
この階級の王者ヴァレンティナ・シェフチェンコは、肩と背中の負傷でベルトを返上しています。空位の王座は10月3日のUFC 332で、ナタリア・シウバとワン・ツォンが争います。
グラッソは試合後、いつかベルトを取り戻すと述べました。そして新王者候補の1人であるナタリア・シウバは、過去にグラッソから白星を挙げている選手でもあるんです。
そのほかの試合
ヘビー級ではカーティス・ブレイズが5位のワルド・コルテス・アコスタを3-0で下し、20勝6敗としました。
テイクダウンを重ねる組み立てで、2人の総パンチ数はどちらも100に届いていません。
3者のスコアが29-28でそろいながら、各ラウンドの付け方は3人とも違うっていう珍しい採点にもなっています。
4月のUFC 327で年間最高試合候補の打ち合いをした選手が、今回は正反対の勝ち方で試合を終えました。
バンタム級8位のダヴィッド・マルティネスはダン・イゲを30-27、30-27、29-28で下し、15勝1敗となりました。
ライト級では、トミー・ギャントがドラカー・クロースを3ラウンド2分46秒のリバース・トライアングルチョークで仕留めています。
クロースを一本で下したのは、この選手が初めて!ギャントはこれで13勝0敗(1無効試合)となり、試合後にトレイ・オグデンとの再戦を求めました。
同じプレリムでは、イグナシオ・バーモンデスがUFCで初めてのウェルター級戦をムスリム・サリホフ相手に勝ち、ユズリ・ベルガウイがジョーデン・サントスを1ラウンドで止めて3試合連続フィニッシュとしました。
この大会前に掘り下げたnote記事
大会後のnote記事
結局、このノーチェUFCはどんな夜だったのか?
事前記事の時点で分かっていたのは、タイトルマッチのない13試合に、メキシコ代表として出場した選手が7人並ぶっていうことでした。
蓋を開けてみると、動いたのはベルトの話でした。
メインイベンターがグローブをUFC幹部に預けて次の王者を指名し、5年前にこの会場で戴冠した元王者が3連敗を回避し、空位になった女子フライ級の王座へ向けて元王者が2位を倒した。
王座戦が1つも組まれていないカードで、3つの階級の上位のほうが同時に動いたわけです。
フィニッシュ決着は13試合のうち4つだけ。
9試合がジャッジの採点まで行き、そのうちコ・メインとヘビー級の2試合は、3人のジャッジが同じ結論にたどり着くまでの道筋がばらばらでした。
速い決着の少ない夜だったからこそ、採点の中身が読みどころになっています。
選手の今後
- 【ジェアン・シウヴァ】
パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト(POTN)10万ドル(約1,600万円)のボーナスを獲得。10月24日のUFC 333で決まる新王者への挑戦を希望していますが、次戦は正式決定していない。 - 【ブランドン・モレノ】
2連敗をストップし、プロ戦績24勝10敗2分となりました。次戦は正式決定していない。 - 【トミー・マクミレン】
ファイト・オブ・ザ・ナイト(FOTN)10万ドル(約1,600万円)のボーナスを獲得し、プロ戦績12勝0敗となりました。次戦は年内にラスベガスでの試合を希望しています。
大会を振り返るための3ステップ
- 【STEP1】
メインイベントの3ラウンドだけを見返して、シウヴァの脚がデルガドの左腕をどう封じていたかを確かめてみる。 - 【STEP2】
全13試合の結果表で、フィニッシュ決着が4試合しかなかったことを数えてみる。 - 【STEP3】
コ・メインの公式スコア(28-29、30-27、30-27)を見て、自分がどのラウンドを誰に付けるか並べてみる。
この結果、あなたはどこまで押さえられた?自己診断チェック
- シウヴァが勝った直後にグローブを外した理由を説明できる?
- コ・メインの公式スコアが3人のジャッジで割れた中身を思い出せる?
- ラヒキの初黒星が「2つの初めて」になった理由が分かる?
Noが1つでもあれば、上の各見出しに戻って読み返せば解決できます。
- 見逃した試合の配信状況については、UFC視聴方法ガイドでも詳しく紹介しています。
- 過去大会の結果記事は、UFC大会結果アーカイブ|2025-2026年 全大会の結果・プレビュー記事まとめから大会別にたどれます。
よくある質問
Q1メインイベントの結果は? タップで答え
- 1ラウンド前半はシウヴァが打撃を出さず、デルガドの右のクロスでダウンを奪われていた。
- 3ラウンドにケージ際の右のパンチを効かせ、デルガドが組みに逃げたところで背後を取った。
- 脚で相手の左腕を封じ、左腕だけを首に回す「片腕のリアネイキドチョーク」で締め上げた。
Q2そもそも「ノーチェUFC」ってどんな大会? タップで答え
- 第1回は2023年9月のラスベガス、第2回は2024年9月のUFC 306(スフィア)、第3回は2025年9月のサンアントニオ。
- 2026年はアリゾナ州グレンデールのデザート・ダイヤモンド・アリーナで、アリゾナ開催は初めて。
- メキシコ代表として出場した選手が7人、タイトルマッチは組まれていなかった。
Q3ボーナスは誰が受賞したの? タップで答え
- フィニッシュボーナス(FB)(各2.5万ドル / 約400万円):トミー・ギャント、ユズリ・ベルガウイの2名。
- ショーン・キング三世の1ラウンド36秒KOが、この夜で最も早い決着だった。
- 13試合のうちフィニッシュ決着は4試合だけだった。
Q4モレノは勝ったの?ランキングは何位になる? タップで答え
- 公式スコアは28-29、30-27、30-27。2人のジャッジが3ラウンド全部をモレノに付けた。
- プロ戦績24勝10敗2分。負けていればキャリア初の3連敗となるところだった。
- 2021年6月にこの会場でベルトを巻いてからの戦績は6勝5敗。
- ランキングと挑戦者選びの関係については、UFCランキングは順番待ちじゃない!仕組みと理由を解説で詳しく紹介しています。
Q5見逃した試合はどこで確認できる? タップで答え
※試合結果とボーナス情報は本記事執筆時点でUFC公式サイトの結果ページ・公式スコアカードおよび複数のMMA専門メディアで照合したものです。対戦ブロックのランキングと戦績は試合前時点のもので、順位はUFC公式イベントページ(メディア投票ランク)に準拠しています。UFCは2026年6月からメディア投票ランクとMeta Rankingsを別集計しているため、参照するページによって順位が異なる場合があります。ランキングは大会後に更新されるため、本記事の順位表記は大会時点の目安としてお読みください。
まとめ
タイトルマッチが1つもないカードだったのに、終わってみればベルトの話ばかりが残りました。
メインイベンターはグローブをUFC幹部に預けて、次の王者を先に指名しました。
5年前にこの会場で戴冠した元王者は、3連敗の手前で止めることができました。
そして空位になった女子フライ級のベルトに向けて、元王者が2位を倒して列に並び直しています。
13試合のうち9試合が判定まで行った夜で、動いたのは決着の速さではなく順番待ちの列だったっていうわけです。
ただし、要求が通るかどうかは別の話です。
シウヴァが指名した王座戦は10月24日で、そこから新王者の次戦が決まるまでには時間がかかります。グローブを渡すっていう身振りの強さと、実際に椅子が回ってくる速さは、たぶん一致しないはずです。
次回大会の視聴予定を立てる人は、配信スケジュールや料金の最新情報をU-NEXTのUFCページで確認できます。![]()
※この記事の情報は、2026年9月13日時点でUFC公式サイトおよび各種MMA専門メディアの報道をもとに確認したもので、ランキング・戦績は大会後に更新されるため、最新情報はご自身で都度公式サイトで確認して下さい。
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